糖尿病の方の鍼灸によるケア 名古屋市南区「かけはしはり灸院」


Last Updated on 11月 30, 2025 by kakehasi

はじめに

糖尿病そのものの治療を目的に鍼灸院を訪れる方は多くありません。しかし、問診の中で糖尿病の診断を受けている方に心身のバランスを整える事が糖尿病による不調のケアにつながる事を説明すると納得される方が多くいらっしゃいます。

西洋医学的立場から

『病気がみえる Vol.3 糖尿病・代謝・内分泌』(医療情報科学研究所/メディックメディア)によれば、糖尿病は大きく1型糖尿病2型糖尿病に分類されます。

1型糖尿病は小児~思春期に好発し、肥満とは関係しないとされています。全糖尿病のうち5%以下にあたります。一方で2型糖尿病は、生活習慣が不良な中高年に多いとされ、一般的に肥満との関連が強調されます。

ただし、同著では先天的なインスリン分泌障害を持つ人が少しでも肥満すると、インスリン抵抗性が加わって糖尿病を発症するというインスリン分泌障害優位型の存在も指摘しています。

さらに、糖尿病を早期に診断するには、食後高血糖をとらえる75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)が重要としています。健康診断の結果を軽視せず、医師とよく相談することが大切です。特に家族に糖尿病の方がいる場合は注意が必要です。

東洋医学的立場から

東洋医学にも、糖尿病に相当する概念が古くから存在します。『新版 東洋医学臨床論(はりきゅう編)』(南江堂)によると、消渇とは、西洋医学の糖尿病に相当する病であるとされ、糖尿病は東洋医学では「消渇(しょうかち)」と呼ばれます。

また同書では、消渇治療には経験穴である胃脘下兪に平補平瀉法を行うと効果的であるとされており、具体的な治療穴も紹介されています。

当院の鍼灸治療

当院では、五臓六腑の調整を基本としていますが、経験上、脾と腎の治療を行うことが多いです。腎を補うことで加齢による影響をケアし、脾を補うことで膵臓の働きを直接ケアします。

実際の鍼灸施術では、患者様の身体の反応を確認しながら進めますが、脾や腎に反応が現れている方が多い傾向にあります。

病院での治療や生活習慣の見直しはもちろん大切ですが、鍼灸ケアを取り入れることで、糖尿病に伴うさまざまな不調の軽減や合併症リスクの抑制を目指してみてはいかがでしょうか。

執筆者

寺田 りょう(鍼灸師/言語聴覚士)

名古屋市南区「かけはしはり灸院」院長。

東洋医学に基づいた伝統鍼灸と、現代的な解剖学・リハビリの視点を融合させ、心身のバランスを整える施術を行っています。


参考文献

  • 医療情報科学研究所(編):『病気がみえる Vol.3 糖尿病・代謝・内分泌』メディックメディア.
  • 南江堂(編):『新版 東洋医学臨床論(はりきゅう編)』南江堂.

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