Last Updated on 11月 30, 2025 by kakehasi
はじめに
医療の発達とともに、喘息の死亡率は減少しているが、未だに亡くなる方もいて、重症化し入院を強いられる方もいるのが現状である。仕事にも支障を来すので依然として苦しまれている方は一定数存在する。私自身、言語聴覚士として呼吸器疾患のリハビリを実施してきた経験もあり、誤嚥性肺炎や慢性閉塞性肺疾患への鍼灸によるケアが、鍼灸師としての臨床にも役立っている。
西洋医学的立場から(気管支喘息)
例えば、呼吸器疾患の中の気管支喘息の定義は
「慢性の気道炎症を本態として気道過敏症が亢進しており、変動性を持った気道狭窄や咳嗽などの臨床症状で特徴づけられる疾患である」とされている。
(医療情報科学研究所『病気がみえる Vol.4 呼吸器』より)
さらに同著では、気管支喘息は患者教育の重要性についても述べられており、服薬指導や疾患知識の提供が重要であるとしている。鍼灸を利用する場合も、病院受診や服薬を自己判断で中止せず、医師の指示のもとに継続することが不可欠である。病院の通院は他の呼吸器疾患であっても同様で不可欠である。
東洋医学的立場から
喘息を含む呼吸困難全般を「発作期」と「寛解期」に大別している。現代では発作時には服薬や病院受診がすすめられる。寛解期では「肺気虚・脾気虚・腎気虚」が原因になると記載されている。
(南紅堂『新版 東洋医学臨床論(はりきゅう編)』より)
つまり、肝・心・脾・肺・腎のうち、肺と脾、そして腎が深く関わる可能性を示している。私の臨床経験でも、この三つの臓腑の調整を中心に鍼灸を行っている。
当院の喘息、呼吸器疾患の方への鍼灸ケア
当院では、伝統的鍼灸術により五臓六腑の調整を行っている。患者様の反応をみていると、呼吸器全般では肺・脾・腎が関わることが多く、これらを重点的に調整している。ぜひ病院の治療と、当院の伝統的鍼灸術を併用し、心身のバランスを整えてみませんか。
執筆者
寺田 りょう(鍼灸師/言語聴覚士)
名古屋市南区「かけはしはり灸院」院長。
東洋医学に基づいた伝統鍼灸と、現代的な解剖学・リハビリの視点を融合させ、心身のバランスを整える施術を行っています。
出典
- 医療情報科学研究所『病気がみえる Vol.4 呼吸器』(メディックメディア)
- 南紅堂『新版 東洋医学臨床論(はりきゅう編)』